武家屋敷で有名な秋田県角館で作られるイタヤ細工の蓋つき箱です。

イタヤ細工はイタヤカエデの若木を年輪に沿って割いたものの幅や厚みを揃え材料にした秋田県伝統的工芸品指定の編み組み品。今から200年前に農家の副業として始まったと言われています。

木の繊維を壊さず「へいだ」ものの厚みや幅を揃えてヒゴにします。ひとつひとつのヒゴの縁が面取りされてあるのが見えるでしょうか。この手間が全体のやわらかな印象に大きく影響しています。また、表面にははじめ細かな毛羽が見えますが、使っていくうちに取れ、つややかになっていきます。

材料づくりの大変さとはうらはらになんとも軽やかでやさしい表情のイタヤ細工。ぐっと押しても跳ね返ってくる弾力もその特徴のひとつで、厳しい雪の季節を耐えて育った木々のたくましさと繊細さを持ち合わせた北国らしい手仕事です。

小振りで真四角な形がかわいい蓋もの。
机の上などに散らかりがちな..片付けたいけれど、すぐに取り出したい細々したものをしまったり、おにぎりやサンドイッチを詰めておでかけのおともに◎　
しっかりしているのに軽いので、中身を潰さず持ち運びできるのはかごのいいところのひとつです。

出先では、こうして広げた蓋も入れものとして使えます。かわいいペーパーナプキンやクッキングシートを敷き、買ってきたスナック菓子なんかでも入れるとそれだけでいい気分。小さなことだけど、こうしていちいち楽しみを増やしていきたいですね。

白っぽくさわやかな色合いは年月と共に少しずつ濃く変化し、20年、30年後にすっかり飴色に。長くおたのしみください。

その他のサイズのイタヤの蓋ものはこちら